国民健康保険(国保)は、病気やけがをしたときに安心して医療が受けられるように、日頃からお金(国保税)を出し合い、必要な保険給付により生活の安定を図ることを目的とした医療保険制度です。自営業や農業を営んでいる方、年金暮らしの方など、職場の健康保険に加入していない75歳未満の全ての方を対象に、県と市が共同で運営しています。
被保険者の皆さんから納付していただいた国保税がどのように使われているかをお知らせします。
▼令和4年度国民健康保険事業会計の決算
歳入は、国保税が全体の約19.8%の44億3,968万円となっており、そのほか、県からの交付金等を財源に事業を運営しています。(表1)
歳出は、病気等で医療機関を受診したときの費用等である保険給付費が154億8,009万円で全体の約69.8%となっており、前年度と比較して2.9%減少しています。また、平成30年度から国保の保険者となった県に対して、事業費納付金を負担しています。(表2)
歳入から歳出を差し引いた額、2億3,670万円を令和5年度に繰り越しています。
(表1)
(表2)
※保険給付費…療養給付費、療養費、高額療養費、出産育児一時金、葬祭費等
▼国民健康保険の加入状況と1人当たりの医療費
9月1日現在で、山形市の総人口242,325人に対し、国民健康保険の被保険者は40,592人で、加入率は約17%となっています。また、世帯の加入率は約26%です。
被保険者は年々減少していますが、1人当たりの医療費は増加傾向にあります。
今後も厳しい保険財政の運営となることが予想されることから、引き続き医療費の適正化への取り組みにご理解とご協力をお願いします。
過去5年間の被保険者数と1人当たりの医療費
▼医療費の適正化のために
一人一人の医療費の増加が国保税の負担増加にもつながります。日頃から健康づくりを心掛けましょう。
重複・頻回受診者や生活習慣病の重症化リスクが高いにもかかわらず、治療を行っていない方を対象に保健師等がお話を伺い、適正な受診のアドバイスを行っています。
〈医療費の負担を減らすポイント〉
・毎年健診を受け、病気の早期発見・早期治療を心掛けましょう
・かかりつけ医療機関や薬局を持ちましょう
・ジェネリック医薬品を活用しましょう
・「お薬手帳」は1人1冊にまとめましょう
・同じ病気でいくつもの医療機関を受診するのはやめましょう
・自分や周囲の人の健康を守るために、喫煙習慣を見直しましょう
・急病のとき以外は、診療時間内に受診しましょう
・緊急で医療機関を受診するか迷ったときは、救急電話相談を活用しましょう
◎ここが大切!
医療費は60代から年代が上がるごとに急激に高くなっています。60代以降に発症しやすい生活習慣病やがんなどは、40・50代から特定健診やがん検診を受け、生活習慣の改善や病気の早期発見・早期治療を行うことで、将来の金銭的な負担(治療費)や身体的負担(手術・リハビリ等)を軽減できます。
▼特定健康診査・特定保健指導の実施
「特定健康診査(特定健診)」とは、40歳以上の被保険者を対象に、生活習慣病の発症の原因となるメタボリックシンドローム(内臓脂肪症候群)に着目して実施する健診です。
「特定保健指導」は、特定健診の結果、生活習慣病の発症リスクが高く、生活習慣の改善による生活習慣病の予防効果が多く期待できる方に対して、専門スタッフが食事や運動など生活習慣を見直すサポートを行うものです。
「特定健診」「特定保健指導」については、対象となる方へご案内を送付していますので、積極的にご活用ください。また、「がん検診」等も進んで受診し、ご自身の健康の維持・管理に努め、健康寿命を延ばしていきましょう。
◇マイナンバーカードが保険証として利用できます
マイナンバーカードを使えば、転職や引っ越しをしても保険証の切り替えを待たずにカードで受診できます(新しい保険者への加入の届け出は引き続き必要です)。利用可能な医療機関・薬局は、厚生労働省ホームページをご確認ください。また、マイナポータル(国が運営するオンラインサービス)を活用して、ご自身の医療費情報や薬剤情報、特定健診情報を確認できます。
マイナンバーカードを保険証として利用するためには、申し込みが必要です。
マイナポータルから保険証利用の申し込みができます。
マイナンバーについてのお問い合わせ:マイナンバー総合フリーダイヤル
【電話】0120-95-0178
受付時間(年末年始を除く):
・平日:午前9時30分~午後8時
・土日祝:午前9時30分~午後5時30分
問合せ:国民健康保険課
【電話】内線356
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